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2.5mm と4.4mm

 本日、intimeーXの当選発表メールが当選された方に送付されていることと思います。抽選は乱数を用いて行っているので本当に神のみぞ知ると言ったところです。イヤホンを無償でプレゼントするという企画ではなく弊社の場合は有償イヤホンですし、さらにバランス接続のようにスマホ非対応のプラグが募集数の70%以上を占めることなどもあり。何万件もの募集があったわけではありません。でもそれなりの競争率になりましたよ(過去最高です)。
 種明かしをしますと、一番競争率が高かったのは2.5mmです。3.5mmと4.4mmも募集数は多かったのですが競争率では2.5mmの勝ちでした。

 そんなわけで響は私なりのバランス接続2.5mmと4.4mmの選択について持論を展開したいと思います。
 バランス接続の世界で先陣を切って知名度を得たのは2.5mmのプラグです。有名どころのDAPメーカがこぞって2.5mm対応の製品を投入したのがきっかけであったように覚えています。ところがそのプラグに対してイヤホンメーカ側の対応はやや遅れました。その結果、特にリケーブルイヤホンを愛用される方々の間ではサードパーティが出す2.5mmプラグを用いたオリジナルケーブルを多用されることになりました。さらにマーケティング規模が大きくない製品にわざわざ金型を作ってまで投資をする企業も少なく、切削で作ったバランスプラグを既存のケーブルに接続して販売していたというのが当時の流れだったかなと思っています。
 この切削加工でコストを抑えることが出来るのはI字形状のプラグです。このプラグは旋盤等の安価な設備で容易に作成出来るため低価格で実現出来ますし、少量多品種と言いますかデザインバリエーションに対しても自由度が高いです。そして今もサードパーティのプラグでは多用されています。
 このようにI字形状のプラグにしてしまうと当然ですがプラグ部分に外力がかかると折れてしまうという問題が発生します。まして2.5mmという細い形状であれば止む無しですね。
 このような状況の中、4.4mmのバランスコネクタが見直されます。日本を代表するオーディオメーカーさんもDAPに4.4mmを採用して拍車をかけます。これにより折れやすいという噂の2.5mmプラグに対して4.4mmのように太いプラグは当然折れにくいという話になり注目を浴びます。
 2.5mmと4.4mmの接触抵抗についても接触面積の大きい4.4mmの方が優位になります。これは理論上は確かなお話しです。でも私個人的にはそこの接触抵抗による音の差異はいわゆる聴感という意味ではあまり顕著な差異は無いと思っています。と言うのも、リケーブル用ケーブルにおいてはDAPに接続するプラグ部の接触抵抗よりも、MMCX部分の接触抵抗の大きさの方がより大きな影響を与えるからです。まずはそちらの抵抗値をどうにかすることを考える方がありなのかな・・・と。
 さらにいわゆるポータブルという意味からすると2.5mmという小型プラグの方に優位性があります。私はメイン機にiBassoのDX220を用いていますが、基本的には2.5mmのバランス接続を使っています。むろん弊社製のイヤホンを使っていますのでL字プラグです。今のところ全く「折れる」という問題は起こっていません。2.5mmの方がやっぱり持ち運びに便利ですもから(笑)。そういう意味では2.5mmもしっかりした優位性を持っていると言えますね。

 上記のような状況を踏まえた上での弊社のケーブル開発について簡単に記述いたします。
1)まず折れにくいプラグにすること。
 弊社はバランス接続のケーブルを生産するにあたり全製品にL字型のプラグを採用しました。2.5mmが折れやすいとか4.4mmは折れにくいというのはI字形状のプラグを採用した場合に顕著に出る差異です。L字形状にすればその差は小さくなります。故に多少の金型費用はかかっても折れないプラグを提供することが最優先であると考えています。
2)抵抗に関して
 これが今までの最大の命題でした。ユーザの方々からリケーブルモデルを開発して!というご要望を頂きながらもなかなかそこに踏み切れていない理由の一つはそこにあります。どうしてもMMCX部の接触抵抗による音の差は個人的にはNGだったからです。その分ユニバーサルモデルにおける線材の材質に拘りました。例えばハイブリッドケーブルやオリジナルの銀コートケーブルなど音への影響が最も顕著なファクターの最適化を推し進めてきたのです。

 弊社が考えるケーブルの在り方。ようやくこの自粛期間中に答えを見いだすことが出来ました。折れにくいこと、線材の材質に合わせたチューニング、そして接点抵抗の低いこと、これらを網羅したイヤホンの開発を加速度的に進めています。設計パラメータが多ければ多いだけ最適化には時間がかかりますが、日本のイヤホンメーカとして「拘りのあるイヤホン」をなるはやでお届け出来るようスタッフ一同日々開発に尽力しています。
 
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